ロッキード

2024年02月06日

《お勧め度》 ★ ★ ★ ★ ★

 

《宅建マイスター・フェローのコメント》

この図書は田中角栄元総理が逮捕された政治疑獄・ロッキード事件の真相に迫る初のノンフィクション作品です。著書は事件の全貌を洗い直すために、関係者の新証言や膨大な資料を駆使して、事件の背景や経緯、裁判の過程や結果そして事件に関わった人々の思惑や感情を描き出しています。

これを読む限りは、角栄さんは「シロ」ですね。

政治とカネの原点はここにあり。ロッキード事件に興味のある方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

 

【タイトル】 ロッキード

 

【著者】 真山 仁   

 

【発行者】 大沼貴之

 

【発行所】 株式会社 文藝春秋 

 

【第1刷】 2023年12月10日

 

 

【本の概要】

 

目次

 

序 章 霧の中の大迷宮

第一部

第一章    アメリカから飛んで来た疑獄

1 闇の紳士をあぶり出すのか

2 前代未聞の事件着手

3 不可能の壁を破った突破力

4 Tanakaの文字

5 運命の朝

 

第二章    政治の天才の誕生

1 豪雪地帯が角栄に与えもの

2 マイナスカードとの戦い

3 選挙区のアニになる

4 同床異夢で臨む日米首脳会談

5 日中国交回復の意義

6 二度と戦争を起こさないために

7 狂乱物価と「日本列島改造論」

 

第三章 金権政治家の烙印

1 カネでは靡かぬ男たち

2 四面楚歌の果てに

3 角栄は金権政治家だったのか

4 金権選挙の本質にある何か

5 ロッキード事件に至る道

 

第二部

第四章 トライスター請託の不可解

1 総理が民間企業に口利き?

2 「職務権限」という壁

3 不可解な解釈の連続

 

第五章 五億円とは何だったのか

1 違和感だらけの五億円授受

2 五億円の意味

3 本当にカネを受け取ったのか

4 榎本敏夫という落とし穴

5 佐藤昭の逆襲

 

第六章 裁判所の不実

1 日本に存在しない方制度

2 最高裁判事の心残り

第七章 吉永祐介の突破力

1 吉永なくしてロッキードなし

第八章 毒を喰らった男

1 全日空に多数の逮捕者

2 偶直な記録者・本所次郎

3 「捨己」の男が突き進む

4 角栄の腹の内

5 大型機導入よりも

6 全日空の視点に立つと

7 若狭の覚悟

 

第三章

第九章 もう一つの疑惑

1 歴史は繰り返されるのか

2 すべてはニクソンから始まった

3 世界を揺るがせたチャーチ委員会

第十章 児玉誉士夫という生き方

1 絶対無比の黒幕

2 もう一つのロッキード事件

3 CIAの影

4 日系CIA三人衆

5 コントローラー

第十一章 対潜哨戒機

1 ソ連原潜の脅威

2 「海の忍者」を見つけよ

3 P-3Cを日本に売れ!

第十二章 白紙還元の謎

1 別の国産化

2 元大蔵省主計局長の反論

3 防衛庁の理想と現実

第十三章 “MOMIKESE”と訴えた男

1 角栄との深き因縁

2 自主防衛の誤謬

3 キッシンジャーの秘蔵っ子

4 中曽根-児玉ライン

5 中曽根の狼狽

 

第四部

第十四章 角栄はなぜ葬られたのか

1 正義と必要悪の衝突

2 キッシンジャ-の暗躍

3 ロッキード事件が映し出す日米関係

4 七〇年代という時代

5 角栄を葬った怪物の正体

終 章 残された疑惑

1 二一億円の行方

2 ワールドワイドの視点

3 佐藤栄作への疑惑

ロッキード