正直不動産副読本①「囲い込み」前編

2022年06月18日

NHKにて好評のまま最終回を迎えた山ピー主演の「正直不動産」を見て悪い不動産屋の多いことに戦慄する声をよく聞くこの頃、ついに、正直不動産公式副読本「不動産業者に負けない24の神知識」という書籍が出版されましたね。

 

 

悪い不動産屋のあの手この手を紹介しております。

正直不動産を自負するR産託コンサルタンツとしても、これは無視できません。

 

当社なりに、事例解説を行いますので、皆様の一助になれば幸いです。

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TOP画 正直不動産

『第一章「囲い込み」』前編

「囲い込み」を一言で表現するなら、不動産を売却しようとする売主様を騙し、仲介会社が自社の利益最優先の取引を強要する詐欺行為です。

 

不動産取引には「売主様」と「買主様」がいて、それぞれから3%の仲介手数料を頂戴できるため、両方が自社で決まると売上は2倍★

 

当然、不動産業者は利益の大きな両直取引・両手売買が大好きです。

隙を見つければ、自社の最大利益を得ようと、必要な説明を省略したり、酷いケースは嘘の説明行ったりします。←それって詐欺だよね!?

具体事例

とある不動産業者、仮にA社にしましょう。

A社の営業a氏は、オーナー様より、売却依頼の相談を受けると「僕にお任せください!」と威勢よく、専任媒介を提案します。・・・①

 

なお、価格については「プロを信じてください、まあ2,000万円くらいでしょうね」とろくに資料提示もなく、去っていきました。・・・②

 

a氏からは自社ホームページに掲載した報告があったきり、3週間、音沙汰がありません。・・・③

 

オーナー様は不安になり、自分でもインターネットで調べてみました。すると、似た条件の不動産がレインズに2,500万円で掲載されています。ちなみに自分の不動産の情報はレインズには載っていないようでした。・・・④

 

そしてa氏が「買主が見つかりました!」と2,000万円の購入申込書を持参します。オーナー様はちょっと安い気がしましたが「2,000万円の約束通りにお客様をお連れしたのに文句があるなんて、まさか契約違反ですか?」と反論され、釈然としないまま売買を決めます。・・・⑤

 

実はこのときの買主は宅建業者。

a氏はこの売買の後、2,500万円で再販売する際の媒介契約について買主と密約しておりましたので、両直取引の2回分、約12%の手数料を見込んでいます。・・・⑥

問題点

すべておかしい取引なのですが、ひとつずつ解説します。

 

①媒介種類の案内なく専任媒介と決めつけた

媒介契約には3種がございます。それぞれの解説は別コラムを参照ください。

選択肢を与えず、自分の欲しい契約をとるなんて、なんて倫理感の低い対応なのでしょう。

 

②価格に根拠の提示がない

不動産は専門分野ですので、業者と一般消費者の知識量には大きな差があります。

そこで、価格について述べる場合には必ず客観的根拠(路線価や周辺の売買事例、昨今の売買市場の状況、地形や立地の特殊要因の説明など)を示さなくてはいけません。

 

③報告義務違反

専任媒介と専属専任媒介の場合には、販売状況を定期的に文書で報告する義務があります。3週間放置はあり得ません。その間の売主様の不安なお気持ちに配慮できない者が専任媒介を受ける資格はありません。

 

④指定流通機構(レインズ)の登録義務違反

需要と供給で価格が決まるとの市場原理に基づけば、広く物件を知ってもらう(検討者が増える)ほど、需要が上がり、価格が上がるのが原則です。

特別な事情がある物件は別ですが、物件を隠すことは売主様の不利益に繋がります。

 

⑤違約金の説明不足

専任媒介を解約または解除すると、違約金が発生する場合があります。これは宅建業者としても様々な義務を負い、経費をかけ販売活動しますので、理由なく不利な時期にやっぱりやめたとされては困るので、ご理解いただきたいところ。

もちろん、一度頼むとずっと止めれないわけでなく、専任媒介の期間は最長3カ月という決まりにて売主様を保護する措置がございます。

 

⑥自社の利益がお客様利益を優先している

不動産売買をよくわかっていない売主様に都合の悪い事実を伏せ(騙し)、宅建業者がグルになって利益を抜いています。

あり得ないです。コンプライアンスはどうなっているのかと小一時間、いやもっと?説教してやりたいです。

 

 

こんなことにならないために、窓口を1社とする専任媒介契約では消費者の不利益にならないために業者に様々な義務が設けられています。

おかしいと思ったら「媒介契約違反」で関係を断ち切りましょう!

 

とはいえ、これがおかしい対応なのかすら「わからない」という場合があるのが、不動産売買のやっかいなところ。

 

それだけ専門性が高い分野なので、この記事を読んでご不安にさせてしまった方は、お気軽にご相談ください。

R産託コンサルタンツが責任をもって、ご不安をお聞きします。そして本当に業者の行いが正しくない場合には、アドバイスもいたします。

騙されないにはどうしたらいいの?

個別相談はハードルが高いよ・・・という方、十人十色の不動産取引に絶対の答えはないのですが、賢い売主様の一例をお伝えしたいと思います。

 

後編はこちら→『第一章「囲い込み」後編』