住み替える時に気になる住宅ローンのこと

2022年03月31日

今の住まいを売却し、新たな物件を購入して住み替えをする場合、実は多くの人が住宅ローン返済中の状態で進めています。一般的には今の住まいを売却し、売ったお金で住宅ローンを完済。新居購入には新たに住宅ローンを組むという流れになるのですが、売却しても住宅ローンの残債が返済しきれない場合は、どうすればいいのでしょうか?

 

当社に住み替え相談に来られる方の中にも、そうした心配をされている方が多くいらっしゃいます。そこで今回は、住み替え時の住宅ローンについてお伝えしたいと思います。

 

 

▶今の住まいの住宅ローンを一括返済できる場合

 

今の住まいの住宅ローン残債を売却したお金(または貯蓄)で一括返済できる場合、新たに住宅ローンを組んで、新居を購入することができます。

 

 

▶売却したお金で住宅ローン残債が返済しきれない場合

 

売却した金額で住宅ローンの残債が返済しきれない場合は、「住み替えローン」「ダブルローン」といったローンを組むことになります。

【住み替えローン】

一般的な住宅ローンで借入れできる金額は、購入物件の価格、あるいは物件価格と諸費用分とされていますが、住み替えローンでは、住宅ローン残債と新しく購入する物件価格を合わせて借り入れすることができます。

 

例:住宅ローン残債1,000万 + 新居の代金2,500万 = 3,500万 が新たな借入額

 

住み替えローンで借り入れた中から、今の住まいの住宅ローン残債を一括返済し、以降、新たな借入額の住宅ローンを返済していくことになります。住み替えローンを利用すると、今の住まいの住宅ローンを完済することはできますが、新しく購入する物件の価値以上の借り入れをすることになります。つまり、担保となる物件より、借りた金額の方が高くなってしまうので、万一、ローンが返済しきれなくなっても、物件を売って完済できない可能性があるということです。そのため住み替えローンの審査は厳しくなります。

 

住み替えローンを検討される場合は、住み替え後の返済をシミュレーションし、無理のないものか慎重に検討することはもちろんですが、まずは信頼できる不動産会社に、金融機関や返済・借り入れの手続きも含めた相談をされることをおすすめします。

【ダブルローン】

ダブルローンは二重ローンとも言い、今の住まいの住宅ローンに加え、新しく購入する家の住宅ローンを組んで、2つのローンを同時に返済していくことです。新居の購入を先にする場合、今の住まいが売れるまでの間、ダブルローンを組み、売却したお金でローン残債を一括返済するという方法になります。例えば、今の住まいの住宅ローン返済額が毎月10万円で、新居の住宅ローン返済も毎月10万円だとすると、今の住まいが売れるまで毎月20万円の返済になるということになります。

 

ダブルローンは月々の負担が大きいだけでなく、なかなか家が売れず、期間が長引いた場合も返済が続けられるのかといった不安もある上、売れたとしても残債より低い価格だった場合、不足分は手持ちの資金から払わねばならず、さらに大きな負担になってしまいます。こうしたことからダブルローンの審査は、住み替えローン以上に審査が厳しくなり、非常に高い年収が必要となります。今の住まいのローン残債と新たに購入する家のローンの合計額で審査されるからです。

 

ダブルローンは借りる側の負担が大きく、金利も高くなる場合が多いため、あまりメリットのない方法と言えます。

住み替え時の住宅ローンまとめ

住み替えローンにしてもダブルローンにしても、通常の住宅ローンに比べると負担は大きくなりますし、そもそも誰でも気軽に組めるものでもありません。

 

まずは無理のないローンが組めるのか、本当に返済していけるのかといったシミュレーションを念入りに行い、住み替えをどう進めるのかを含めた事前計画をしっかり立てることが大切です。

 

ライフスタイルの変化や様々な事情で、住み替えを考えるのは自然なことだと思います。「住宅ローンが残っているから・・・」とあきらめず、まずは当社に相談してみませんか?住み替えローンは「売り先行」「買い先行」どちらで進めるかによっても変わってきますので、それぞれの方に最適な方法を提案させていただきます。