公認不動産コンサルティングマスターとは

2023年06月18日

公認不動産コンサルティングマスターとは、不動産コンサルティングに関する一定水準以上の知識と技能を有すると認められる資格です。不動産コンサルティングとは、不動産の利用、取得、処分、管理、事業経営や投資などについて、依頼者のニーズに応えるために、不動産の物件や市場の調査・分析をもとに、企画、調整、提案する業務です。

 

公認不動産コンサルティングマスターになるには、以下の条件を満たす必要があります。

 

- 宅地建物取引士資格登録者、不動産鑑定士登録者、一級建築士登録者のいずれかであること。

- 不動産コンサルティング技能試験に合格すること。この試験は毎年11月に実施され、経済・金融、建築、税 

 制など幅広い知識が問われます。

- 不動産コンサルティング技能試験合格後、受験資格となる国家資格登録者として5年以上の実務経験があれ

 ば、「公認 不動産コンサルティングマスター」として登録すること。

 

公認不動産コンサルティングマスターは、不動産特定共同事業法や金融商品取引法などの法令で人的要件を満たす者として位置付けられており、準公的資格と言えます。また、「公認 不動産コンサルティングマスター」には、さらに専門分野に特化した「専門士コース」もあります。これは相続対策専門士コースと不動産エバリュエーション専門士コースの2種類で、一定期間の研修を受けて修了試験に合格した方が「専門士」として認定されます。

 

専門士となるメリットは、不動産コンサルティングに関する特定の分野において、さらに高度な知識と技能を有することを証明できることです。専門士は、公認不動産コンサルティングマスターの中でも、相続対策専門士と不動産エバリュエーション専門士の2種類があります。

 

相続対策専門士は、不動産を中心とした相続対策に関する知識と技能を有することを認められる資格です。相続対策専門士になるには、公認不動産コンサルティングマスターであることのほか、一定期間の研修を受けて修了試験に合格する必要があります。相続対策専門士のメリットは、相続税や贈与税などの税制や法律、不動産の評価や活用などの分野に精通していることを示せることや、相続に関する依頼者のニーズに応えられることです。

 

不動産エバリュエーション専門士は、不動産の価値評価に関する知識と技能を有することを認められる資格です。不動産エバリュエーション専門士になるには、公認不動産コンサルティングマスターであることのほか、一定期間の研修を受けて修了試験に合格する必要があります。不動産エバリュエーション専門士のメリットは、不動産の市場価値や収益性などを正確に分析・評価できることや、不動産投資や開発などに関する依頼者のニーズに応えられることです。

 

公認不動産コンサルティングマスターとして活躍している人はたくさんいます。例えば、以下のような事例があります。

 

- 共有不動産の解消で新たな暮らし方を実現した柴英寿氏(株式会社柴総合計画 代表取締役)

- 遺言信託を使い、円滑な相続へと導いた松原ゆかり氏(有限会社ビクトリー 常務取締役)

- 最小限投資で老朽化した空家の最適活用を実現した佐藤雄樹氏(株式会社Next BRANDING 代表取締役)

 

これらの事例は、不動産コンサルティングマスターの幅広い知識と技能を活かして、不動産の有効活用や相続対策などにおいて、依頼者の最善の選択や意思決定を支援したものです。不動産コンサルティングマスターは、不動産に関するプロフェッショナルとして、多様なニーズに応えることができる資格です。

公認マスター